東北特殊鋼ってどんな会社なんだろう…
みなさんの疑問に東北特殊鋼のイメージキャラクター、ハガネくんがお答えします。
本社・工場は、宮城県柴田郡村田町にあります。
1937年に仙台市長町(現在のザ・モール仙台長町の建つエリア)に創業し、長町地区の都市開発が進んだことで1992年に現在の宮城県柴田郡村田町に移転しました。以来約30年、村田町の豊かな自然を大切にしながら、地域に根ざした事業活動を展開しています。
東北特殊鋼グループは、国内のグループ会社、タイ・インドの生産拠点を合わせると約600名の従業員が働いています。
(※臨時従業員・派遣を含む)
当社の創立の精神は「東北大学の指導により高級特殊鋼を製造し、産業界に貢献する」です。
会社設⽴以来、東北⼤学および同⾦属材料研究所をはじめとした研究機関との連携指導のもと、耐熱鋼の量産製造や世界初の耐食性軟磁性材料K-M鋼の開発など、多くの新合⾦・新技術を製品化し、国内外の産業界の発展に寄与してきました。産学共同の歴史は、私たち東北特殊鋼の発展の歴史といえます。
東北特殊鋼の事業は「特殊鋼」と「不動産」の2つです。事業基盤である特殊鋼分野は、真空溶解炉を使い高機能素材を製造する「素材(特殊合金)」、母材を外部から調達し耐熱鋼といった高機能の棒鋼を生産する「特殊鋼鋼材」、冷間鍛造や切削加工でニッチなステンレス部品を製造する「精密加工(鍛造・切削)」、部品等に特殊な熱処理を行い付加価値を加える「熱処理加工」の4つにわかれており、そこに仙台市内の旧工場跡地を活用した「不動産」を加えて計5つです。
素材の開発から加工まで、特殊鋼に関わる全てを、お客様のオーダーに応えながら提供しています。
特殊鋼は鉄に様々な元素を添加して、熱に強い、硬い、さびにくいなど、目的に応じて作られます。
自動車に代表される現代社会に必須な輸送機器から、身の回りの家電、スマートフォンなどの精密機器に至るまで、その部品として、または製造整備の部品として特殊鋼が使用されています。
自動車はもちろん、バイク、船の部品、腕時計用の部品や歯科矯正用の治具、車や家庭用エアコン、温水洗浄便座、医療用の呼吸器や給湯器など、東北特殊鋼が製造した素材や部品は意外と身近にあります。
1820年に磁化されたときのみ磁石になる電磁石の現象が発見されました。その後、1960年に、東北特殊鋼では、世界初となる電磁ステンレス鋼K-M31を開発いたしました。電磁ステンレス鋼は電磁石の現象が生じるだけでなく酸化されにくい、いわば「さびない電磁石」の材料として、東北特殊鋼の電磁ステンレス鋼(K-M鋼)は様々な場面で使用されています。
電磁ステンレス鋼の特性を応用すると錆びることなく、磁場に反応して動く「電磁弁」として用いることができます。これらは、1000分の1秒単位での応答を可能とし、電磁石のはたらきで磁場の影響を受けた鉄心が部品の中で動き流体が流れる&止まるの制御が可能となります。
東北特殊鋼のアイデンティティーは、産学共同。
独創的な技術を生み出すためには、強力な研究開発体制が欠かせません。設立以来、当社のブレインとして研究指導頂いているのが、東北大学金属材料研究所です。同研究所では、本多光太郎博士による鉄鋼の研究を基盤に、金属材料から非金属材料まで領域を拡大し、とりわけ磁性材料をはじめとする物質・材料研究では世界最高水準の評価を得ています。当社では顧客ニーズをベースに独自の製品を開発するにあたって、研究・試験面では同研究所の知的ノウハウを、製造・量産においては当社の技術ノウハウを活かし、高性能で多機能な新素材を生み出しています。
「磁歪クラッド材」の特徴はコイルに電気を流すことで振動する事。
この特徴を活かして、「磁歪クラッド材」を使った振動装置をトマト栽培施設に取り付けて、特定の周波数で振動させると、トマトに振動が伝わり、害虫であるコナジラミ類の発生を抑える事がわかりました。
この技術の活用により化学農薬散低減や省力化など、持続可能な農業の実現が期待されています。
※本技術は 生研支援センター・イノベーション創出強化研究推進事業にて、多くの研究機関や大学と共に研究開発を実施致しました。
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